2014年05月01日

青天の霹靂

青天の霹靂 (幻冬舎文庫) [文庫] / 劇団ひとり (著); 幻冬舎 (刊)
「青天の霹靂」   劇団ひとり 著  幻冬舎文庫
学歴もなければ、金もなく、恋人もいない三十五歳の晴夫。一流マジシャンを目指したはずが、
十七年間場末のマジックバーから抜け出すことができない。そんなある日、テレビ番組の
オーディションではじめて将来への希望を抱く。だが、警察からの思いもかけない電話で、
晴夫の運命が、突如、大きく舵を切る―。人生の奇跡を瑞々しく描く長編小説
(「BOOK]データベースより)
***********************************************************************************
この話しが、5月24日に公開されます。
そのために、カバーの上に、カバーがかかってました^^;;

感涙率9割と広告にありましたが、私は、わりとスルーで読みました^^;

以下ネタバレもありますので、未読の方は、ご注意を・・

自分の性格にも人生にも愛想がつきた主人公・春夫。自分の存在価値すら見失ってしまいかけてます。
そこに、”青天の霹靂(青空で雷がなる)”で、春夫が生まれる前の時代にタイムスリップ。

ところで、タイムスリップする前は、死んだ父親の骨壷を抱きながら、自分の親不孝を反省。
父親の優しさを思い出していたのに、タイムスリップした途端、
「未来からきたマジシャンで、知らないマジックで成功し一流になれるかも」
と、思う所が、ヘタレ男ではないかな。
せめて、年号を確認し、自分が生まれているのか?父親はどこにいるのか?
そんな疑問を持つべきだったような(それでないと、タイムスリップ前の哀しみが宙に浮く)

結末は、ハッピーエンド。読んでスッキリです。いささかライトな感じだったかな。

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posted by kiyorin at 00:33| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月15日

給食のおにいさん 進級

給食のおにいさん 進級 (幻冬舎文庫) [文庫] / 遠藤 彩見 (著); 幻冬舎 (刊)
「給食のおにいさん 進級」  遠藤 彩見 著    幻冬舎文庫
「味より栄養」という制約だらけの給食作りに反発しながらも、やりがいを感じ始めた
元一流シェフの宗。そんな時、学校で生徒の居眠りや優等生の登校拒否が問題に。
給食で彼らを助けたい!と奮闘する宗に、なぜか栄養士の毛利は「君は給食のお兄さんに向いてない」
と冷たく言うが…。「おかわり」の声に応えて、人気作が待望のシリーズ化!
(「BOOK」データベースより)
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2冊目も、おもしろかった^^)「給食のおにいさん」

今回も、さまざまな問題にあたりながらも、なんとか学校という閉鎖社会で、主人公、頑張ってます。
いろんな問題行動も子供、親がでてきます。
パステルママの、”食べ残しのパンに画をかいてもそれが個性””楽しいから給食中立って歩く”
には、びっくりです。子供の食育以前に、親の再教育が必要かも。
笑っちゃたのは、おかわり騒動の話。私は給食=マズイ!! の印象しかないけど、今の給食は
きっとおいしいのね。おかわりでもめるほど、このクラスは給食を楽しみにしてる、これはすごい。

ただ、イジメの問題は、まだまだ、本当に収まったとはいえないとこが、この問題の難しい所。
こういう苛め方をするんだと、びっくり。

登場人物の過去がチラチラ出てきました。
毛利先生は、あの無駄に明るい所から考えられないくらい、ネグレクトされた子供時代でした。
妹尾さんも、家庭的に今受難の時期。頑張ってきりぬけてほしい。

毛利さんに 「給食にむてない」といわれた主人公ですが、私はそうは思いません。
むしろ、いろんな個性をもった職員だからこそ、上手くいってる面があると思います。
団体を中心に考えながらも、個人に向けた献立も考える 。それで いいと思いますが・・

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シリーズ化というけど、シェフの道を行こうとすれば、後、一冊くらで終わりそうだけど^^;;
どうするんだろう
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2014年04月14日

ピリオド

ピリオド (双葉文庫) [文庫] / 乃南 アサ (著); 双葉社 (刊)
「ピリオド」  乃南 アサ 著   双葉文庫
離婚して一人暮らしを続けるフリーカメラマン宇津木葉子のもとに、大学受験を迎えた
甥の彰彦とその妹理菜がころがりこんできた。そんな時、不倫相手である杉浦の妻が殺されて…。
日常に倦んだ心のカタルシスになる静かな物語。
(MARC データベースより)
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長かった・・のに、小説の中では、ほんの、3,4ヶ月の出来事です。
しかも、ミステリーらしい事件もなく、ただ、日常の生活が流れていくなかで、主人公の
葉子の内面が、延々とかかれてあり、帯の広告どおり、
”やめられないとまらない 読みはじめたら徹夜覚悟!” で、夢中になって読みました^^;
これは、読む人の立場、若いか年配か、子供がいるかいないか、男か女かで 捉え方が極端に
かわってくる物語かもしれません。

1999年に発刊されたものなので、今だと、”女性が一人で生きる”事について、
世の中のとらえかたも、かわってきてると思います。

登場人物の中で、とにかく男性が、だらしないにつきる。
病気(不治)で入院中の主人公の兄は、健康な時も、癇癪もちで、裏表があり、わがまま
(若い頃を思い出す主人公が、兄との思い出に良いものが一つもないというのも珍しい)

主人公・葉子の不倫相手・杉浦は、自分が不倫しているにもかかわらず、妻の不倫を許せず
殺害まで考える。思うに、杉浦は、”平和な家庭をもち、不倫相手とも適当に遊んでる
大人でカッコイイ自分”が好きであって、葉子のことも、妻の事も愛していたわけじゃない。
きがします

葉子の別れた亭主も”これ以上一緒に暮らしたら、君は僕を憎んでしまう。。”って
別れの理由。いったいなにそれ?男は、別れるときもいいかっこしい なんだな。
葉子が、”他に愛人がいるからでしょ?”と追求しないのは、2回の流産で 気後れがあった
のかな・・

2大ダメ男、プラス、甥の彰彦も、故郷も両親も過去も捨てるといいながらも、大学はその
捨てるつもりの両親のお金でいくし、状況後は伯母に生活の面倒をみてもらう気持ちがある
”あんた何様?”のお子様です。
妹の理瀬も感情の起伏が激しいですが、彼女にはそうなるだけの複雑な事情があった。
で、母親の志乃は、「こういう母親ってよくいそう」という感じです。
”自分はこんなにつくしてるのに、ひどい仕打ち!!”
で、都合が悪くなると、女の武器・泣きで 結局、自分の思い通りにする

こうやって書き出すと、美化のない等身大の人物ばかりで、だからこそ
人間模様が変化しながら、ゴタついていくのが、ちょっと読んでいて
むなしかったかな。。

葉子が写真に新たの希望を見つけるのが、唯一つのなぐさめかな

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2014年04月08日

黄昏の百合の骨

黄昏の百合の骨 (講談社文庫) [文庫] / 恩田 陸 (著); 講談社 (刊)
「黄昏の百合の骨」  恩田 陸 著   講談社文庫
強烈な百合の匂いに包まれた洋館で祖母が転落死した。奇妙な遺言に導かれてやってきた高校生の
理瀬を迎えたのは、優雅に暮らす美貌の叔母二人。因縁に満ちた屋敷で何があったのか。
「魔女の家」と呼ばれる由来を探るうち、周囲で毒殺や失踪など不吉な事件が起こる。
将来への焦りを感じながら理瀬は―。
   (「BOOK」データベースより)
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これも一つのスプリット作品というか・・「麦の海に沈む果実」を読めば、もっとおもしろいです。
私は、既読だったので、最後の展開は納得ですが、この本を始めて読む方は、ヨハン君とその
対抗勢力とか、校長先生のオネエな部分とかが、いまひとつ理解できないかもしれません。

アマゾンのレビューを見ると、酷評もありましたが、私はおもしろかったです。
前に読んだ「夢違」もそうですが、不条理としりつつも、その世界にどっぷりはまります。
ミステリーの要素もありなんで、「ジュピターは何?」と最後まで疑問におもいつ
一気に読みました。
結局、自分の娘も信頼しなかった祖母は、一生が修羅の道だったのでしょう。
○子の豹変ぶりに、びっくり。
稔は、本当に頼りになる。亘は、こういう裏のある生活にはむかないのでしょうね。
でも、アメリカで起業するなら、いろいろ知らないといけないのでは、とも思いますが

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2014年04月04日

光待つ場所へ

光待つ場所へ (講談社文庫) [文庫] / 辻村 深月 (著); 講談社 (刊)
「光待つ場所へ」   辻村 深月  著  講談社文庫
大学二年の春。清水あやめには自信があった。世界を見るには感性という武器がいる。
自分にはそれがある。最初の課題で描いた燃えるような桜並木も自分以上に表現できる学生は
いないと思っていた。彼の作品を見るまでは(「しあわせのこみち」)。
文庫書下ろし一編を含む扉の開く瞬間を描いた、五編の短編集
(「BOOK」データベースより)
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この作家さんの「ツナグ」がおもしろかったので、読んでみたのですが・・

この5つの短編は、他の話しのスピンオフのような物語を集めたそうです。
そのせいでしょうか。いまひとつ、物語にはいりこめませんでした。

「しあわせのこみち」・・・正直「????」です。内省的な話しばかりなんで、ついていけなかった。
主人公は、田辺君に告白するのだけど、この人、私は好きでない。
「俺は絵の才能はある。将来、有名になる。まあ、今は描いてないけど」
みたいな言葉こそなかったけど、才能に奢って努力しない人は、その名声は長続きしないでしょう。

「アルファルト」平たく言っちゃうと、失恋旅行だな。
昭彦は、おとなしく人がいいのでしょう。だから、八方美人の揶揄される。
友人関係と失恋に疲れ、ベルリンで孤独を味わうためにきたものの、彼を癒したのは、言葉は通じない
けど、やはり人とのふれあいでした。

「チハラトーコの物語」病的とまでもいかないけど、虚言癖のあるトーコが、人生の分岐点で
方向転換の勇気を出した話し。。かな。確かに、磯山ミオは傍目には痛いけど、生卵を何個も
ぶつけられて、何人もの”やめれ”コールを受けるほど、ひどくないと思う。
ミオにまとわりついて、携帯で写真とってる人達までも、雰囲気でミオを糾弾する側になる。
こういうとこ、怖いです。

「樹氷の町」この話しが一番、わかりやすかったです。松永君は、天才だけど、それ以上に
努力ししかも謙虚。でも感情を押し殺しすぎ、友達もいない。合唱の練習を通じて出来た
友情の話しが、さわやかです。


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2014年04月02日

3月の読書のまとめ

2014年3月の読書メーター
読んだ本の数:12冊
読んだページ数:3934ページ
ナイス数:183ナイス
http://book.akahoshitakuya.com/u/31357/matome?invite_id=31357

■まぐだら屋のマリア (幻冬舎文庫)
生きて罪を償うって、ヨハネさんのような生き方でしょう。悪夢と罪悪感でボロボロになりながら、
死に逃げる事を良しとしない というストイックな生き方。主人公のシオン、マリア(マグダラの)、
マルコ、ヨハネとイエスの弟子の名前です。女将さんの苗字が、
桐江=キリエ(ミサで歌われるあわれみの賛歌)でしょう。。 キリスト関係の言葉満載です。
読了日:3月1日 著者:原田マハ
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/36054068

■閉ざされた時間割 (ハルキ文庫)
確か、中学生の時に読んだはずなのに、すっかり忘れてます^^;;おもしろかった。
解説にはジュブナイSFとありましたが、小学生〜中学生対象の小説かな。大人になって読んでも、
SFでもホラーッチックで怖かった。
読了日:3月3日 著者:眉村卓
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/36140689

■昨夜のカレー、明日のパン
「癒された」という気はしないけど、(テーマが重い)、少しずつ一樹の死を乗り越えていくのが
いいかな。”人間関係でもなんでも、世の中、変わらないものはない”という無常観と、
人は戦っているのだな
読了日:3月4日 著者:木皿泉
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/36146754

■アヤンナの美しい鳥 (メディアワークス文庫)
ジャケ買い^^;。とにかく、話し全体が重い。ずっと、アヤンナが侮蔑されるか、虐待された過去、
リリエンの少女小説にしてはすごすぎの過去、ところどころに幸せな生活の描写があり、
「さあ、どうやって二人は幸せになるのか」と 期待して読んでいたら・・・・(泣)
確かに希望通り、鳥になったけど、二人は夫婦として幸せにくらしたとさ 的な結末を私は
期待してました。ちょっと残念かな。
読了日:3月6日 著者:マサト真希
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/36196747

■私が当家の執事です (ビーズログ文庫)
ひさびさの剛 しいらさんの小説。おもしろかったけど、ちょっと単調だったかな。
大きな事件になる前に、パリスが未然に防いだし・・イギリスの貴族の使用人の有り様が
わかっておもしろかったです。これだけ大人数が働いているとは、びっくり。
(まあ、インドに荘園をもつ大貴族だからでしょうが)この巻は、”顔みせ”くらいかな。次に期待
読了日:3月7日 著者:剛しいら
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/36243741

■百姓貴族 (3) (ウィングス・コミックス)
ちょうど、地元の新聞でも、旧サイロの現実について特集してたので、タイムリーでした。
酪農地帯から離任して数十年、いまだに。車で郊外を走ると、牧草を刈る季節は、
「いい天気にめぐまれますように」と願わずにはいられません。
読了日:3月13日 著者:荒川弘
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/36403690

■フラッシュ・ポイント: 天命探偵 真田省吾4 (新潮文庫)
「普通、死んでるだろう・・」的が状況も、力でねじ伏せ、驀進していく真田省吾君。
そんな彼が志乃の手を握って、力なく弱音はくとこは、母性本能をそそられます^^::
それにしても、国家的なテロね・・あるかも。
読了日:3月14日 著者:神永学
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/36426263

■ひぐらし神社、営業中 (ポプラ文庫ピュアフル)
こちらが思っているほど、コミカルではなかったですが、登場人物がみな個性的で
おもしろかったです。おそなえよりなにより、神社が心の故郷になるのが、現代の神様にとっては、
一番、うれしいことなのかも
読了日:3月18日 著者:東朔水
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/36532670

■夢違 (角川文庫)
怖い場面、結構ありました。防犯カメラにだけ映っている結衣子とか、ホテルで窓をみてると
、後ろ側に結衣子が。。同じ夢を何度も見るのも悪夢とおもう。
ドビュッシーの「沈める寺」はいい曲ですが、毎晩、凶事の予知夢の始まりでかかる音楽ってのは、
怖い。でも、最後がわかりません。結衣子はもう死ぬ間際のような記述があるのに、
最後はハッピーエンド?野田さん、奥さん、どうしたの・・・
読了日:3月21日 著者:恩田陸
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/36607371

■Another(上) (角川文庫)
最初は、マッタリ読んでいたけど、だんだん引き込まれてきた^^;物語が進むにつれ、
怖さ満点。原因のわからない呪いのような連続する災厄。正体がわからないから余計怖いうえに、
まだ、止まらない。今、下巻、読んでます。感想は、それからかな(どう、収集つけるのか・・)
読了日:3月27日 著者:綾辻行人
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/36739352

■Another(下) (角川文庫)
下巻は一気読み。まあおもしろかったけど、本当にご都合主義なのは、ホラーだから、
論じても無駄ね。怖いのは、まだ根本がわからないから、次の年もあるかも ってとこ。
ところで、ツルハシは重いです。中学生にもてるかな?
読了日:3月27日 著者:綾辻行人
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/36744715

■夢うつつ (文春文庫)
短編つきエッセー?かな。6つの話しで出来てます。”次はどうなるんだ!”というような
緊迫感はないですが、まったりとおもしろいです。
読了日:3月31日 著者:あさのあつこ
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/36863986


▼読書メーター
http://book.akahoshitakuya.com/
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2014年03月31日

夢うつつ

夢うつつ (文春文庫) [文庫] / あさの あつこ (著); 文藝春秋 (刊)
「夢うつつ」  あさの あつこ 著  文春文庫
霧で視界が遮られる中、邦彦はタクシーで自宅へ戻ろうとする。けれどその運転手は死んだはずの
幼馴染で(「どっちだ?」)―「どんな慎ましやかな、地味な生であったとしても物語の宝庫となりうる」
というあさのあつこが試みた、エッセイから短篇作品へと変容する6篇の物語。
ファンタジックで哀しく愛おしい作品群
 (「BOOK」データベースより)
***********************************************************************
短かくて軽いエッセーのあと、それに発想をえたような短編。
作家の裏現場を 紹介してるのかな。おもしろかったです。
全体に、フンワリとしてまったりしてるので、ゆっくり楽しみました。
ちょっとした時間で、一つのエッセーと短編を楽しめるので、待ち時間に読むには最適かも

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posted by kiyorin at 23:23| Comment(0) | あさのあつこ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月27日

another

Another(上) (角川文庫) [文庫] / 綾辻 行人 (著); 角川書店(角川グループパブリッシング) (刊)Another(下) (角川文庫) [文庫] / 綾辻 行人 (著); 角川書店(角川グループパブリッシング) (刊)
「another」 彩辻 行人 著    角川文庫
夜見山北中学三年三組に転校してきた榊原恒一は、何かに怯えているようなクラスの雰囲気に
違和感を覚える。同級生で不思議な存在感を放つ美少女ミサキ・メイに惹かれ、接触を試みる
恒一だが、謎はいっそう深まるばかり。そんな中、クラス委員長の桜木が凄惨な死を遂げた!この
“世界”ではいったい何が起きているのか!?いまだかつてない恐怖と謎が読者を魅了する。
名手・綾辻行人の新たな代表作となった長編本格ホラー(上巻)
奇妙な「二人だけの孤独と自由」を過ごす中で、恒一と鳴、二人の距離は徐々に縮まっていく。
第二図書室の司書・千曳の協力を得つつ、“現象”の謎を探りはじめるが、核心に迫ることが
できないままに残酷な“死”の連鎖はつづく…。夏休みに入ったある日、発見させる一本の
古いカセットテープ。そこに記録されていた恐ろしき事実とは!?―ゼロ年代の掉尾を飾った
長編本格ホラー、驚愕と感動の完結巻
(「BOKK」データベースより)
*******************************************************************************
アマゾンのカスタマーレビュー見てると、評価のわれた本でした。
確かに、私も主人公が執拗にミサキに話しかけていくのは、病弱の転校生・中3として、
あるのだろうか?とは思いましたが・・
それ以外は、傘の事故って、実際 ありえるかなと首をかしげるくらい。

ここからネタバレもありますので、未読の方はご注意くださいませ^^;;

最初、死者は主人公の恒一かと思ってた。ミサキさんもありかなと。
最後の最後で、、ああそうなんだ という感じ。
ホラーですから、なぜ3組だけ?なぜ都合のいい記憶改ざんが?死者枠に限度はあるのか?
と、考えるだけ無駄です。不合理なオカルトの世界ですから。

確かに人は死ぬものですが、青少年世代は自殺率も実は低く、死亡確率がもっとも低い世代だそうです。
彼らにとって、”死”は、遠くの世界の存在で、だからこそ こういうホラーの設定がいきてくる
のでしょう。

ところで、なぜ3組だけ?という問題は、解決してませんから、次の年も災厄は続きます。
いっそ3組をやめて、一組の人数を多くして2組にしては?w
で、花組とか雪組とかいう名前にして序列をつけない

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posted by kiyorin at 11:03| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月21日

夢違

夢違 (角川文庫) [文庫] / 恩田 陸 (著); KADOKAWA/角川書店 (刊)
「夢違」     恩田 陸  著   角川文庫
夢の映像を記録した「夢札」、それを解析する「夢判断」を職業とする浩章のもとに、
奇妙な依頼が舞い込む。各地の小学校で頻発する、集団白昼夢。浩章はパニックに陥った子供たち
の面談に向かうが、一方で亡くなったはずの女の影に悩まされていた。日本で初めて予知夢を見て
いると認められた、結衣子。災厄の夢を見た彼女は―。悪夢が現実に起こるのを、
止めることはできるのか?戦慄と驚愕の新感覚サスペンス!
(「BOOK」データベースより)
*******************************************************************************
謎が一杯で、真相がきになりつつ、読みました。
最後まで、謎は謎のままで・・・

これは、サスペンスというより、ホラーの要素も多いでしょうか。
気がつくと、防犯カメラに映っている死んでいるはずの女性・結衣子。
ホテルで窓から外を見ていると、後ろのベッドに、また結衣子。ベッドには痕跡はないのに。
毎日のように同じ夢をみるのも、惨事の予知夢も怖い_(_^_)_

テーマ曲のような、ドビュッシーの{沈める寺」は、いい曲なので是非、聞いてみて下さい。
* 沈める寺・・・・海の中に立つ都市が、ある事をきっかけに海に沈みます。
で、その都市が、霧の中で海から浮かび上がってきます。そこからは、寺の鐘の音や僧侶の合唱
が聞こえてきます。最後は、また、海に沈んでいきます。

富田 勲 編曲のシンセサイザーバージョンのほうで想像すると、やはり怖いです。
僧侶の合唱の部分が聞こえてきて、
「これから予言をつたえます」と厳かにはじまり、凶事ばかり夢を毎日みてたら、
さすがに怖いだろうと。。

ところで、最後だけ納得できないのです。
「現在」の最後のほうで、「結衣子はもう長くない」みたいな言葉に、体をゆらすと頭がガクっとなる
のは、「?死んだのかな?」と思った。次の章を読むと、しっかりハッピーエンド??でしょ?
島田さん、奥さんはどうしたの?^^;;とつっこみたくなる。

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posted by kiyorin at 23:04| Comment(0) | 恩田 陸 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月18日

ひぐらし神社、営業中

ひぐらし神社、営業中 (ポプラ文庫ピュアフル) [文庫] / 東 朔水 (著); ポプラ社 (刊)
「ひぐらし神社、営業中」  東 朔水 著  ポプラ文庫ピュアフル
勤めていたバーの店長が夜逃げして、突然仕事を失ったぼく。住んでいたアパートも
取り壊されることになり、途方に暮れていたところ、町はずれの神社で、ある女性と出会う。
彼女は、態度が大きく、口も悪いけれど、どこかチャーミング。そんな彼女は、この神社の
“神さま”だという。ぼくは、願いごとのあるひとを連れてくるように言われて―
ユーモラスで心温まる物語、文庫オリジナルで登場
  (「BOOK」データベースより)
***************************************************************************
"泣きっ面に蜂”ってのは、よくあるかもしれない。
主人公の田嶋君は、バイトはなくなり 住む家も壊される もちろん貧乏。
引越しの費用もない。
(確か、店子には居住権があって、急な立ち退き要求には、補償が要求できるはずだけど)

偶然であった神様と 田嶋君・ごく普通人間が出会い、契約。
神無月まで、3人の”お願いごとを神様にする人”を連れてこなければいけない。

”神様と契約”するパターンの話は、この間MW文庫で読んだような^^;;
はやってるのかな。?
コミカルに展開するのかと思ったら、どんどん展開がシリアスに。
片思いの彼女は妊娠してるようだし、バイト先の上司は、生死もわからず失踪状態。
しまいに、神様・瀧子自身の思惑が、まったく違うことに田嶋は愕然とします。
そこからの田嶋君の活躍ぶりは、まるで別人。

仏教と神社の神との考えの違いとか、結構、深い。で。。。まじめそうに見える
田嶋君、なぜ大学を2年で行くのを止めているのか?(退学したとも書いてないので籍はあるのかな)
バイト先の上司には、まじめに仕事を教わり、その上司の失踪を心配する。
急な立ち退きにも、反撥するわけでもなく受け入れる。
麻雀でカモにされ、お金をとっていった先輩も、毛嫌いするわけでなく、ある面、認めている。
臨時のベビーシッターも引き受け、精一杯、子供の心を癒そうとする。
人がいいというか、お人よしで、マジメな性格にみえます。
こういう人は、大学は、続けて通うと思うが。。。

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日本の神社の神は、個人を祭っているものでないなら、龍神とか稲荷とか、万物に神が宿る
という精神かな。祭るものがいなければ、神が死ぬ てっとこも なるほどと感心
posted by kiyorin at 23:40| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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