2006年11月02日

家守綺譚

家守綺譚   梨木香歩 著 新潮文庫

「西の魔女が死んだ」から、この著者のファンになりました。^^)

家守綺譚は、主人公・綿貫征四郎(駆け出しの貧乏作家)の体験を日記風につづられてます

綿貫征四郎は、ひょんなことから、若くして死んだ親友の実家の家守になった。
家守・・まあ、今でいうなら、管理人くらいかな
そこで、いろいろ”不思議”を体験します。

例えば、小説の最初のほうで

”・・・いつの間にか掛け軸の中の風景は雨、その向うからボートが一艘、近づいている。こぎ手はまだ若い・・・高堂であった。近づいてきた
ーーーどうした高堂。
私は思わず声をかけた
ーーー逝ってしまったのではなかったのか
ーーーなに、雨に紛れて漕いできたのだ”

というくだりがある。


いや・・死んだ親友が掛け軸から出て来て、第一声が「どうした高堂」じゃないでしょ。普通は^^;;;

でも、ごく普通の日記のように読み進めます。
28の小話に分かれていて、それぞれ季節の植物の標題がついています。

ガーディニング大好きの人にも、それなりの人にも、オススメの一冊です

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2007年06月09日

村田エフェンディ滞土録

村田エフェンディ滞土録  梨木香歩 角川文庫

2004年に発行された単行本が文庫化されたました。

フェンディとは、研究者 くらいでしょうか(博士とまではいかない)研究者・村田の、トルコ(土耳古)での滞在日記です。

時代は第一次世界大戦前。
主人公は考古学を研究していて、同じ下宿に住む2人も考古学の遺跡発掘などの仕事をしています。一人はギリシア人、一人はドイツ人、トルコ人の使用人と、下宿屋のおかみはイギリス人。ここだけでもいろんな国の人が集まり、それぞれ、賑やかですが、文化や宗教の違いを超えて、親しくなっていきます

淡々とした文章なので、
”根付のお稲荷さんを、壁に埋め込んだところ、天井で他の神と暴れて走って騒がしかった”
というとんてもない世界も、ごく当然のように頭に入ってくるから不思議です。

最後・主人公は日本に帰ってきて、とりあえず友達の家に居候。これが、「家守」にでてきた綿貫と高堂^^)この「家守」も大好きな話だったので、ちょっとうれしかった

鸚鵡が物語りのキーポイントになります。最後はちょっと哀しいけど感動的。「家守」もそうだったけど、最後でめちゃめちゃもりあがりますね。梨木さんの話
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2009年02月14日

沼地のある森を抜けて

沼地のある森を抜けて   梨木香歩  新潮社文庫

おもしろかったけど・・難しかった^^;ってか、最後のほうがよくわからなかった^^;

主人公・久美は、研究所につとめる、30代の女性。
肉親運が薄いのか、両親とも交通事故で亡くし、母親のほうの姉妹二人のうち、時子叔母を亡くしたところから、物語がはじまります。
久美は、先祖代々伝わるヌカ床を叔母からマンションとともに、譲り受けるのですが、それがなんとも奇怪なヌカ床

あるとき、中に卵が発生し、そこから透明な男の子が生まれる
カッサンドラという 妖怪じみた女性も ぬか床から出てきます

自分のルーツを発見し、祖先の故郷の土からとったという ぬか床を、そこへ捨てることにした。
ぬか床が縁で知り合った風野さんとともに
そこで、自分 というものを知ることになります
風見さんと結ばれることで、久美は 壁を一つ越えたようです


ぬか床ファンタジー??^^;

ただ、最後がどうしてもわかりません。
鏡原の一族が、種の最後を悟って、集まってきて 沼に海水を通すあたりから。「自分の種族は滅んでいくのだろう」と感じながらも、あっさりと、それを受け入れるあたり
DNAの存続が生命体の本能であるのなら、もっと積極的に動くといいのに。
実際、久美の祖先は 鏡原に利用されたように、外界に出て 種の命脈をつないでいきました。

久美と風見のペアが出来たから、もう旧世代は必要ない と悟ったのか


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2009年09月24日

f植物園の巣穴


f植物園の巣穴

f植物園の巣穴

  • 作者: 梨木 香歩
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2009/05/07
  • メディア: 単行本




f植物園の巣穴  梨木香歩 著  朝日新聞社


物語は、植物園に勤める園丁(主人公)の歯痛の場面から始ります。
その後、彼は f植物園に転勤になり、そこで、ひどい歯痛になり、歯医者にやっと行くことになります。
歯医者の奥さんは、”前世が犬で、興奮すると犬の姿にもどる”という
珍妙さ、ここらへんまでは、「歯痛の見せる幻覚」と思う主人公も、
その後の、スジの通らないわけのわからない出来事に、 
ふりまわされます。

*************************************************************
本書の帯に ”椋の木の巣穴に落ちた”とありましたが、
実際、その場面は出てこず、物語の50pくらいのところで、
本人が「そういえば落ちた直後の記憶がない」と記述が出てくるだけ
そこで、やっと自分は、異世界に来てしまったのでは?と自覚するわけですが・・・

主人公は、幼い頃の事件でトラウマがあるようで、それが彼の人生を
すべて支配していて、それを克服する物語です。

主人公は、論理も現在も過去もごっちゃになった世界にいるわけですし
ファンタジーが苦手な人にもおすすめ
結末は、ハッピーエンド。さわやかに読み終われます^^)

ちなみに、最後まで「ゲエロッパ」は、その真偽がわかりませんでしたww


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2010年04月26日

わに ジャングルの憂鬱草原の無関心


ワニ―ジャングルの憂鬱草原の無関心

ワニ―ジャングルの憂鬱草原の無関心

  • 作者: 梨木 香歩
  • 出版社/メーカー: 理論社
  • 発売日: 2004/01
  • メディア: 単行本




「わに ジャングルの憂鬱草原の無関心」  梨木香歩 著  理論社

全編カラーのイラストの絵本・・というには、内容は子供には難しいかな。意味深だし。

ジャングルに住む主人公のワニは、一緒に生まれた兄弟を食べて大きくなっていきます。ジャングルの王者です。
ある時、(人間に飼育された事のあるトカゲ)を食べたとき、

「ワニとトカゲは同じ爬虫類で仲間だ。仲間を食べていいのか?」
と 食べる直前に、トカゲに言われます。

兄弟すら食べて成長したワニ。
「仲間だからという理由で、食べないのは差別だ。世の中は、自分と自分以外のものの二つにわかれているだけ」
そう思うワニではありますが、思うところがあり、草原の王者・ライオンに自分の考えを話します。
その時、ライオンのとった行動は・・・・

短い話なのに、私の中では未消化です。
ひょっとして、結論は出すのにかかるかも

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2010年06月11日

丹生都比売(におつひめ)


丹生都比売

丹生都比売

  • 作者: 梨木 香歩
  • 出版社/メーカー: 原生林
  • 発売日: 1995/11
  • メディア: 単行本




「丹生都比売(におつひめ)」  梨木香歩 著  原生林

時は、壬申の乱の直前。、天智天皇崩御後、その息子・大友皇子が
都の権力を握ると、天武の弟・大海人皇子(天武天皇)は、
謀反の疑いをかけられ、自ら出家の形をとり家族ともども
吉野で隠遁生活を送る。
天武の息子・草壁皇子やその由ので、丹生都比売という姫神と出会う。
水と、銀とに彩られた、草壁皇子の日々を描く。

*********************************************************
不思議な話しです。いわば"大人向けメルヘン”ともいうべきか・・
古代の実在の人物の話しなので、登場人物の系統がややこやしい。
語り口は平易だけれど、
テーマ(身内の争い、親の子殺し)は、重いです。

壬申の乱について、以下の薀蓄を知っていると、よりおもしろく読めますが、知識がなくても大人用の、素晴らしいファンタジーです。

主人公の草壁皇子は身体が弱く、若くして死んでしまいますが、
どうも身内同士の争いを夢で知り、又、権力に対しての欲もなく、
食べるためとはいえ、殺生をすることも苦手とした繊細な少年でした。

事実はどうあれ、母親は彼を愛していた。反面、毒薬を息子にもった。
(ここらへんは、この物語でも曖昧、草壁の夢の形で出てくる)
持統天皇の考えはよくわかりません
結局、天皇家は、天武と天智の二つの系統にわかれ、
天武系は血が絶えたそうですが。

”力のない雛にはエサをあたえない親燕”をみて、これは、
「親の間引き」と感じる草壁。
で、自分は母親に間引かれる立場であると。
この諦観が哀しい

     ☆☆☆
以下、壬申の乱についての薀蓄・・・^^;


後書きにもありましたが、壬申の乱前後は、多くの皇族が殺されます。
当時は、天皇の亡き後、その弟が即位することも普通だったそうです。
それが、天智天皇が自分の息子・大友皇子を跡継ぎに指名したことで、
天分け目の壬申の乱となります。

ちなみに、天智天皇は天武天皇に殺されたという説もあり。
天武天皇は、実は皇族の血から遠い地位にいた とか
持統天皇は、自分の姉と姉の子(大津皇子)どころか、自分が即位するため自分の息子(草壁皇子)を殺した説もあるそうです

      ☆☆☆
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2011年06月12日

僕は、そして僕たちはどう生きるか

僕は、そして僕たちはどう生きるか [単行本] / 梨木 香歩 (著); 理論社 (刊)

「僕は、そして僕たちはどう生きるか」  梨木 香歩 著  理論社

やあ。よかったら、ここにおいでよ。気に入ったら、ここが君の席だよ。
コペル君14歳、考える。
春の朝、近所の公園で、叔父のノボちゃんにばったり会った。
そこから思いもよらぬ一日がはじまり…。
少年の日の感情と思考を描く青春小説。 (BOOKデータベースより)

******************************************************************
コペル君14歳。・・母親が転勤、主夫の父親はついていって、現在、叔父を後見に一人暮らし。
ノボちゃん・・・・コベル君の叔父、植物を使った染色家
ユージン・・・コペル君の幼友達、登校拒否中
ブラキ氏・・・コペル君の飼い犬
ショウコ・・・ユージンの従妹

登場人物です。後、大事な インジャと ニワトリが重要な箇所ででてきます

ユージンは両親が離婚し、父親と暮らすはずが、仕事の都合で父親が外国に
単身赴任。コペル君にしてもユージンにしても、ほぼ中学生の一人暮らし。
これは、ちょっと信じられないくらい、周りが無責任ですね。

まあ、それはともかく、この物語は、集団での意図と、自分自身の考えが
あわなかったとき、どうするのか。集団と個のかかわりの話です。
実に思春期らしいテーマではあります。

ユージンは、コッコちゃんの事をちゃんと言うべきだった。
それが、強引な担任におされ、クラスの”怖いけど興味ある” という雰囲気に
のまれ、結局、コッコちゃんを死なせてしまった。
言うべきだった事をできなかった自分への後悔と、人間集団への恐怖心で、
外に出られなかった。と、思います。
(ユージンの祖母の家が舞台ですが、半端なく広い土地のようで、森の中の家 と感じました。
ここに引きこもったからこそ、自然の癒し効果で、ユージンは、なんとかもったのかも)

コペル氏も 事情をわかっていたはずなのに、事前に、全体に同和した自分に
おどろくき、涙します。なんとなく雰囲気に流された。

人間は群れの中でいきる動物で、その中での個人の確立が、重要な時もあるのだと、痛感します

中高生に是非読んでほしい物語。

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2012年04月17日

ピスタチオ

ピスタチオ [単行本] / 梨木 香歩 (著); 筑摩書房 (刊)

「ピスタチオ」  梨木 香歩 著  筑摩書房
なにものかに導かれてやってきた、アフリカ。棚は、すでに動きはじめたこの流れにのるしかない、
と覚悟をきめ・・・「BOOk」データベースより
************************************************************************
題名・ピスタチオの理由は、最後のほうでやっとわかります。

主人公の”棚”は、フリーライター。独身、家族は母親と老犬・マティ。恋人あり。
その”棚”が、ウガンダに取材旅行することになった。
因縁めいていて、呪医や伝承の研究をしていた片山氏の本を読んで下調べしているうち、
彼が不振死をとげ、研究仲間であったウガンダの大学の鮫島氏も死に、
二人のガイドをしていた現地人も死んでいた。
短期間にアフリカで行動を共にしていた人が3人も死んだ事で、棚は かえって取材意欲が
でたような。^^;ミステリーだ。

アマゾンのレビューでは絶賛されてましたが、私には難解だったかな。
主人公はウガンダの観光ルートを探すとともに、片山氏の研究していた”呪医”にも取材していきます。
と、思っていたら、途中からウガンダ内戦やゲリラの話。HIVキャリアの友人の話。
いろいろもりだくさんで、最後が 棚の書いた短編小説につながります。

ところどころ分かる所は、
日本よりアフリカのほうが、HIVキャリアには住みやすいということ
(生と死がむき出しの土地柄だからかな)
死んでいくものには、死に納得するだけの物語がいること
人が死んでから始まる人間関係もある
パパイレの遺骨の場所がわかった棚の超自然感覚
(結局、この↑ために片山氏に呼ばれたようなものかな)

作者の意図は 地球ガイア論に近いのかも。
(地球が まるごと一つの生命体で、お互いにどこかつながっている。
人間という地球にふえすぎたがん細胞を 地球が温暖化や砂漠化、
新型ウイルスで退治しているとか・・ そんな説です)

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2013年03月10日

雪と珊瑚と

雪と珊瑚と [単行本] / 梨木 香歩 (著); 角川書店(角川グループパブリッシング) (刊)
「雪と珊瑚と」   梨木 香歩 著   角川書店
珊瑚、21歳。生まれたばかりの子ども。明日生きていくのに必要なお金。
追い詰められた状況で、一人の女性と出逢い、滋味ある言葉、
温かいスープに、生きる力が息を吹きかえしてゆく―。シングルマザー、
背水の陣のビルドゥング・ストーリー
*********************************************************************************
梨木さんの物語では、とても読み易いかな。
「家守奇譚」でも、「村田エフェンディ」でも、淡々と文章が進み、
最後にあざやかな言葉で しめくくるパターンが多いと思った作家さん。
今回は、物語の最初から、
”働き場所はないわ、子供も預けるところもなく、頼れる親戚もなし”
というギリギリの状態からの脱出でした。

時々、「??」って箇所あります。
娘の雪ちゃんが熱を出したとき、国民健康保険に入っていない事が
明らかになりますが、その後、保険の話ではなく店についての話題に
なっている。
「おい、子供いるなら保険は必須でしょうが^^;」と突っ込みを
いれつつ、彼女の無知にびっくり。

考えてみると、彼女は二十歳そこそこ。子供の時に親に育児放棄されてる。
彼女には、何か足りないんです。
それを埋めてくれたのは、くららさんやパンや夫妻、友人。。
(貯金もないシングルマザーが考えることは、とにかく働くことで、
自分の店を開くって発想には普通ならないんじゃないか?
成功したからいいようなものの、失敗したら、と普通のマザーは
考えると思う)

珊瑚の周りには、本当にいい人ばかりそろってる。
美知恵さんの、”私は貴方が嫌いです”の手紙も、珊瑚にとっては
耳は痛いけど、いいアドバイスになってる。

確かに若いときに同棲・結婚・離婚し、シングルマザーになった珊瑚は、
考えなしに、突き進みましたが、
「シングルマザーだから、他の人はやさしくて当然」
という態度では、決してなかったです。ただ、子供のためを考えると、
プライドや外聞を捨てて、くららさんに頼り、別れた夫の両親に自分に
何かあったときに、雪をよろしくと頼んでいる。

美知恵が、なぜ珊瑚が嫌いか?
・自分は、珊瑚以上に苦しい生活をしてるのに 周りの態度に差がでてる
・成功した珊瑚が妬ましくて、つい手紙で鬱憤をはらした
・自分は人に頼らない生活をしてる。それが当たり前と思うと、
珊瑚の生き方が許せなかった・・ってとこか。

悪意でない思いだとしたら美知恵の考え、割と私は好きです。
実際問題、珊瑚のような人がいたら、私ならどうするかな。
多分、自業自得としながらも、手を差し伸べずにはいられないでしょう。

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子供のいる人を暖かく見守るのと、社会まなーを守れない子供を放置する
のとは違います。スーパーで走り回り子供を叱らない親がいたら、
当然、他人でも私ならどやしますww

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2013年11月18日

冬虫夏草

冬虫夏草 [単行本] / 梨木 香歩 (著); 新潮社 (刊)
「冬虫夏草」   梨木 香歩 著   新潮社
疏水に近い亡友の生家の守りを託されている、駆け出しもの書きの綿貫征四郎。
行方知れずになって半年あまりが経つ愛犬ゴローの目撃情報に加え、イワナの夫婦者が営む
という宿屋に泊まってみたい誘惑に勝てず、家も原稿もほっぽり出して分け入った秋色いや
増す鈴鹿の山襞深くで、綿貫がしみじみと瞠目させられたもの。
それは、自然の猛威に抗いはせぬが心の背筋はすっくと伸ばし、冬なら冬を、
夏なら夏を生きぬこうとする真摯な姿だった。人びとも、人間にあらざる者たちも…。
『家守綺譚』の主人公にして新米精神労働者たる綿貫征四郎が、鈴鹿山中で繰り広げる心の冒険の旅
(「BOOKU]データベースより)
*******************************************************************
家守綺譚の続編です。

前の時より、不思議さがパワーアップしてます^^;;
主人公の征四郎は、琵琶湖近くにすんでいるのだったのだな・・・

読んでいくうちに、どこまでが”本当”で、どこまでが、”異世界”か、もしくは本人の夢か、
征四郎が、行きつ戻りつと、いろいろ旅するうちに、だんだん、わからなくなりました。

やはり、最後がいいです。ゴローは、異世界と現実の世界を行き来する征四郎には、
案内人のように、頼りになる犬でした。
ゴローっと出会ったとき、彼の旅は当然終わり、現実(原稿の締め切り)にもどって
いくのでしょう。

これは、征四郎の通った道を書きながら、もう一度読むつもりです

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posted by kiyorin at 01:08| Comment(0) | 梨木香歩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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