「真・聖竜伝 2」 冴木 忍 著 富士見ファンタジア「ファナ、ラトキスは見つかる。絶対に見つけるんだ。」
シンは強い決意を胸に秘め、拳をにぎった。
皇帝の血を唯一受け継ぐ存在として、故国レシュク帝国へと拉致されて
しまったラトキス。
仲間を助けるために旅立った、竜と心を通わす少年シンと神官見習いの
少女ファナ。そして行動を共にする神竜ののソル。
彼らは、死の空気に襲われ、廃墟とかした辺境の街を訪れるのだが・・
目覚め始める神竜の力。そして、その力を受け継ぐ竜族に隠された謎とは?
新たな力を廻って蠢く勢力。シンはラトキスを奪回できるか?
冴木忍の描く、竜をめぐる物語、ここに完結
(裏表紙 より)
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完結しちゃうのか・・残念。ってか、すごい”厚い”巻です。
普通の2冊分?
作者さんの後書きによると、「この3倍くらいの量を書きたかった」
ってことは、普通の厚さで、5冊くらいで完結の物語 だったのでしょう。
そのせいか、ギュっと内容がつまった物語になっていて、1冊で読むのは
もったいないくらいでした。
竜族の血の秘密。竜を絶滅させようと画策するもの。
政治闘争にあけくれるレシャクの宰相、ペトルの宰相もどうも
クーデターの元になりそうな王族を消したり・・・こわ・・
印象的なのは、イーナジェルの存在。
自分王位につけようと必死は母親を、「うるさいから」で毒殺
あまったからという理由で、王国の源泉にながす。
キレイな子猫をめでるように、ラトキスに好意を持つ
幽閉されても、「やっと一人で静かに出来る」と喜ぶ
彼女には、常に自分しかなくて、
他人の存在は、自分の都合のいい存在と
自分にうるさく小言をいう存在の二つだけ。
障害や智恵遅れ、精神疾患 というわけではないでしょう。
彼女だけ、あの世界で浮いていました。
現実世界には、こういう人、いそうですけど。
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最近のライトノベルは「明 軽 短」が、求められているそうです
まあ、たしかに、”主人公、絶体絶命、以下、次巻に続く”を、延々と
やっているシリーズを、私は、ついに見放しましたが。
”年齢層をあげないで(泣)”という編集の訴えも、あった
と、後書きにありました。
確かに、若い人のみの登場人物は、華々しいけど、作風があわないと、
話しにはいっていけない。それじゃ、ファンタジーの醍醐味がないし
例えば、この話しにでてくる”グルジョフ”のような、オヤジやネリ婆の
存在が、世界観の深みを出してると、思うのですが
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posted by kiyorin at 01:06|
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冴木忍
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