獣の奏者 2 王獣編 上橋菜穂子 著 講談社文庫”かざるむ学舎で獣ノ医術を学び始めたエリンは、傷ついた王獣の子・リランに出会う。
決して人に馴れない、また馴らしてはいけない聖なる獣・王獣
と心を通わせあう術を見出してしまったエリンは、
やがて王国の命運を左右する戦いに巻き込まれていくーー。
(裏表紙のあらすじ より)
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リランは、すぐにエリンになついたわけじゃありませんでした。
リランは、音無笛で体が硬直した後、大怪我をして、恐怖心から舎に閉じこもりエサも食べず、死ぬ寸前。
エリンは、苦心惨憺の末、ある方法でエサやりに成功、
母親代わりになって、リランを育てていきます。
ここで終わると、まあそれなりの結末なんでしょう
結局、リランは”真王の獣”である王獣であることから、
エリンは国内の勢力争いに巻き込まれます
話の最後のほうになって、
”霧の民が 獣を操る方法を封印するきかっけになった、大惨事”が出てきます。
まだ、いろいろ謎は残っているようですが、
神格化された始祖の以外な素性。
国をまとめる上で、どうしても”神”が必要だったのでしょうか
始祖の行状を考えると、神格化は、非常に滑稽です
”軍・行政を行う機関と、宗教を司る機関が 別”
というのは、今は当たり前
むしろ、宗教団体が軍事力を持ったほうが怖い。
今の世の中、 宗教がからむ紛争が、殆どです。
しかも長引いています。
大公家が不満を持ったのは、「命をかけて真王家を守っているのに、真王領の人々から”血で穢れたもの”と蔑まれている」
からでしょうか。
真王国は、山脈の向こう側で起きた惨劇の生き残りが、王国を立てたのがはじまりのようですが、それでも
あんな惨状になっても「闘蛇を 武器をして扱う」 という考えは捨てきれなかったんですね
いったん、その力を知ってしまうと 人間ってそんなものかも。
私の理想でいくと、闘蛇も王獣も野生にもどすべきと思います
少なくても、これ以上ふやすべきでないし・・
最後のシーンで、エリンの様子が、ナウシカのようでした^^)
「これからどうなるんだ?」って所で 唐突に物語は終わります。
作者さんの後書きによると、「これで完結」なんだそうです。
(ちなみに「闘蛇編」「王獣編」の文庫本をならべると、
すばらしい1枚の絵になります)
アニメ化されたのを機に、熱烈な要望のあった続編が、講談社から
単行本として「探求編」「解決編」2冊が出版されたそうです。
ううm・・欲しい^^;文庫化まで待てないかもww
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posted by kiyorin at 00:23|
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上橋菜穂子
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