2006年09月18日

虹の家のアリス

虹の家のアリス 加納朋子 文春文庫

零細私立探偵が、助手の安梨紗と小さな事件(トラブル)を解決(というより整理?)していく話。

育児サークルの揉め事だったり、ネコについてのネット上でのトラブルだったりと、とても小さい。
ミスティリーというより、ファンタジーに近い雰囲気かな。この話に出てくるひとに、極悪人や、精神がちょっと危ない人とかはいない。普通の人が平気で罪を犯すこともない。

読んでいて、ホっとするような癒し系ミスティリー(?)です

posted by kiyorin at 10:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 加納朋子 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月20日

モノレールねこ

モノレールねこ   加納朋子 著  文春文庫

表紙のデブニャンコのふてぶてしいかわいさと、題名につられていかいました^^)

8編からなる短編集です

本の帯に

”ザリガニの話しでなくなんて、思いもしなかった”
とありました。ザリガニの話しは、最後に掲載されてる話

こういう帯のキャッチに 「、意地でもクールでいこう」と思ったけど、・・結局、泣きました。ww面目ない。
お涙頂戴のドロドロした人情話ではないところがいい
いたって淡々として、ユーモラスな語り口。
ザリガニのバルタン君、かっこいいです^^)

「モノレールねこ」は 北海道に住む私には、やっぱり想像できなかったですけど、言われてみれば納得〜〜のネーミングです^^)

”ザリガニ”もよかったけど、「ポトスの樹」が私は、好きでした。
ユーモア満点。主人公は父親と漫才くんで、ツッコミの役どころでしょうかねww この父親も ダメダメ人間
でも、考えてみると このオヤジさん。 DVはしない。もちろん酒乱もないし、最低限は働く。浮気もしない。
子供の小遣いや給食費をくすねる クソオヤジ(後にクソジジィ)ですが、憎めないキャラですね
なんのかんのいって幸せな家族のありかたの、ひとつなんでしょう
posted by kiyorin at 02:03| Comment(0) | 加納朋子 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月04日

ぐるぐる猿と歌う鳥


ぐるぐる猿と歌う鳥 (講談社ノベルス)

ぐるぐる猿と歌う鳥 (講談社ノベルス)

  • 作者: 加納 朋子
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2010/05/07
  • メディア: 新書




「ぐるぐる猿と歌う鳥」  加納朋子 著  講談社ノベルス

小学校三年生の高見森は、父親の転勤のために北九州へ引っ越すことに
なった。転向先で出合った、同じ社宅に住む仲間達ーーココちゃん、
あや、竹本兄弟、そしてパック。
新しい友達と楽しい日々を暮らす森だったが、徐所に違和感を覚え
始める。誰かが書いた地上絵、図書館の暗号、友達の秘密。。
小さな謎に秘められた大きな謎とは・・・。
  (裏表紙より)
***************************************************************
愛しさ、切なさ、懐かしさ。
すべてが詰まった加納朋子の物語。 (帯の文面より)

**************************************************************
「懐かしさ」が一番大きい魅力、ってとこでしょうか。

謎は二つ
・パックの正体
・森(しん)が5歳の時に誘拐されそうになった事件

まず、森(しん)の事件については、てっきり○○ちゃんが、そうだと
思ったら、意外な人物でその背景は複雑でした。
いわゆる家庭内暴力とストーカーが、からんできたのですが・・
誘拐事件を起こして初めて、警察が介入するんでしょうね。
それまでは、”ベランダの子”と母親は、常に逃げて暮らさなけれ。
悪いのは、父親なのに。
男性恐怖症になるまでのトラウマを与えてしまった。
児童福祉行政の落とし穴なんでしょうか。

パックの正体は、"社宅の近辺にでる幽霊”と思っていたのですが、
これも、意外で複雑ないきさつでした。

これについては、道義的に
「どうなんだろう・・?」と私は、思います。
戦後間もない頃には、パックのような子供も多かったでしょうが、
”ポケモン”の話題の出てくる時代ですし、ちょっと・・・・

子供達の 「パックは何にも縛られない自由なほうがいい」という気持ちは、子供の正直な感想だろうけど、間違いです。
社宅の仲間達の応援で暮らしているけど、まだこの年齢では、
親の庇護と愛情をうける(施設でもいい)必要があるとおもうから。

戸籍もなく、学校へも行けないのは、"児童虐待”と同じでしょう?
もちろん、最初に子供の育児を放棄した親は最低ですが、その子の面倒を社宅でみた”おじさん”も、公的にキチっとすべきでした。

ココ君の父親、チクリ魔の土田君の父親、森の父親、
パックの周りの大人
物語は、こんな大人達への痛烈な皮肉いっぱいです。
まあ、それでも子供は子供の世界で元気一杯でしたが・・

映画の「誰も知らない」だったかな。そういうパターンなのかな。

結局、パックはそのままで終わったので、物足りない気がします。
解決していないような・・^^

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posted by kiyorin at 00:57| Comment(0) | 加納朋子 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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