シャーレンブレン物語〜見習い従者と銀の姫

シャーレンブレン物語〜見習い従者と銀の姫　　柚木　空　　小学館ルルル文庫

正直、ルルル文庫は、”クリセニアン”と”封鎖鬼”しか、期待してなかった
正直、他のシリーズは、ちょっと　さすがに　幼すぎ　みたいな
まあ、嗜好があわないのね

でも、この　シャーレンブン・・の話しは、おもしろかった＾＾）
チョウおすすめ。

ファンタジーだけれど、夢のある魔法とか、超能力とか、全然出てきません。
掛け値なし、みんな人間の能力しかもちません。
主人公達が、せいっぱいの知恵と体力をつかって、問題解決していく過程がおもしろいのです

ところで、昨日、「ブラッド・ダイヤモンド」という映画を見ました
鉱山での希少石採掘に直接従事するのは、いつも所得の低い人間で、虐げられ、その利益は一部の特権階級のみが甘受する。
そんな問題を提起した映画でした

”シャーレンブン・・”には、そんな問題もチラっと出てきます。

本当の”癒し姫”ではないのに、信仰熱がさめない現状は、どうしたらいいのでしょうね
主人公達の解決すべき問題が、大きそうです

シャーレンブレン物語 舞踏会と花の誘惑

シャーレンブレン物語　　舞踏会と花の誘惑　　　柚木　空　　　角川ビーンズ文庫

癒し姫・ユリウス、従者兼見習い医師のミナワ、第三王子、アレクシオ、キオの４人は、避暑地エジリンにやってきました。（身分を隠して）そこへ、伯爵令嬢・フォルティがくわわって、楽しい避暑地生活・・・のはずでしたが、エジリンでの避暑には、何か別な目的があったようです


華やかでかわいい表紙絵と、舞踏会と花の誘惑。
とても乙女チックですが、内容は結構、シリアスです。
キオの壮絶な過去も明らかになります。

今回はミレーユ村という　薬草を栽培する村が舞台となってます。
牧歌的で人柄もいい村で行われていた違法行為。
「貴婦人の手袋」と取引をして幕引きとなりましたが、この組織でなくても、この手の違法行為は横行するでしょう

このシリーズのいいところは、”あくまでも現実主義”なんですね。
超能力現象もなければ、強権発動もない。
与えられた立場の中で、精一杯、頑張る姿が読んでいて楽しいです

ラーザリューンの少年術師 迷夢の宝珠

ラーザリューンの少年術師　迷夢の宝珠　　みなづき志生　著　　集英社コバルト文庫


なんと、完結編・・・

”いつもペアを組んで依頼にあたる術師。主人公・クラウはめずらしく、アイディーンと、サフィアスはレンテと組むことになります。
クラウ組は、仕事が終わった後、街中でであった少女、ネリアから。
サイファス組は、依頼された仕事での雑談から、
クラウは、　禁止された術にかかったネリアの兄を探すことに、
サイファスは、その禁止された術で使われた宝珠を探すことに

二つの事件は関連がありますが、お互いに途中まで知らずに動きます
そこでであったのは、闇師と呼ばれる謎の男・・”


苦労はしましたが、宝珠に関する禁術は解くことに成功。
クラウは、監印局のカーディスから、”禁止された　攻撃の術を中心に使う術師の秘密結社”について聞き、監印局に入るように薦められもします。

カーディスの勧誘から揺れ動く主人公の心は、一応の決意を固め、物語は終わるのですが、・・・どうも強引に終わらせたかんじです。
（ちょっぴりアセった語り口だったし）
ちょうど、「第一章終了」というかんじで、ピリオドですね。

これから面白くなってきそうなのに。
続編でも、出来そうなのに・・・とても残念です。

人気なかったのかな？このシリーズ。で、打ち切りになった？
確かに「ハリポタ」もどきですが、私は　こっちの話のほうが好きです

リトウナ公子は、どうなるのでしょう。
せめて、もうすこし幸せ感を、味あわせてあげたかったかも