夜の朝顔 豊島ミホ 著 集英社文庫
”一学年一クラスしかない 田舎の小学校。主人公のセンリは、その6年の間にいろんな経験をします。イジメを不快に思ったり、妹が疎ましかったりと”
本の表紙の女の子は、センリです。4年生くらいかな。、何かを考えているようですね^^)
7つの連作短編でできており、例えば、最初の「入道雲が消えないように」は、センリが小1の夏休みの出来事が 語られていて、親戚のコウちゃんと、目一杯遊びます。
最後の「夜の朝顔」では小6になっているセンリ。友達関係もかわり、なんとなく気になる男の子もでてきました^^)
センリちゃんは、やさしいけれど、ちょっと気弱。
マイペースで、ゆっくり深く考えるタイプのようです。
後書きに 「誰にとっても 小学校の記念アルバムになるように」と。
例えば、うちの旦那は、「小学校の時のことは、よく覚えている」といってますが、どうなんでしょうね
大人になると、小学校の時の記憶は、殆ど忘れている人も多いのでは。
切ない話は「ヒナを落とす」のシノ君。最初からイジメの対象になっていて、最後は、家は火事になっちゃいます。
それでも、クラスメイトは、同情しません(例えば、火事になったシノ君のために、学用品などをカンパしようとか、励ましの手紙を書こうとか・・・そういうのが全然ないです)
この話は、ちょっと恐ろしい。
結局、子供達のイジメって、生存競争の要素もあるのか。
もちろん、”一人をいじめて、皆で団結する” とか ”ストレスの発散にする”とかってのもあるでしょうけど。
担任もそのつど説教したようだけど、子供の心には、届かないんですね。とても無力感を感じました。
どうすればよかったんでしょう・・・
いっそ、いじめられた子の気持ちがわかるように「イジメの対象は 公平に名簿順に行きましょう」なんて荒療治が必要なんでしょうか
昔の歌じゃないけど、「・・・青春時代の真ん中は、胸に棘さすことばかり」ってとこでしょうか。
小学生も人間関係で楽じゃないよ ってとこですか