2014年04月15日

給食のおにいさん 進級

給食のおにいさん 進級 (幻冬舎文庫) [文庫] / 遠藤 彩見 (著); 幻冬舎 (刊)
「給食のおにいさん 進級」  遠藤 彩見 著    幻冬舎文庫
「味より栄養」という制約だらけの給食作りに反発しながらも、やりがいを感じ始めた
元一流シェフの宗。そんな時、学校で生徒の居眠りや優等生の登校拒否が問題に。
給食で彼らを助けたい!と奮闘する宗に、なぜか栄養士の毛利は「君は給食のお兄さんに向いてない」
と冷たく言うが…。「おかわり」の声に応えて、人気作が待望のシリーズ化!
(「BOOK」データベースより)
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2冊目も、おもしろかった^^)「給食のおにいさん」

今回も、さまざまな問題にあたりながらも、なんとか学校という閉鎖社会で、主人公、頑張ってます。
いろんな問題行動も子供、親がでてきます。
パステルママの、”食べ残しのパンに画をかいてもそれが個性””楽しいから給食中立って歩く”
には、びっくりです。子供の食育以前に、親の再教育が必要かも。
笑っちゃたのは、おかわり騒動の話。私は給食=マズイ!! の印象しかないけど、今の給食は
きっとおいしいのね。おかわりでもめるほど、このクラスは給食を楽しみにしてる、これはすごい。

ただ、イジメの問題は、まだまだ、本当に収まったとはいえないとこが、この問題の難しい所。
こういう苛め方をするんだと、びっくり。

登場人物の過去がチラチラ出てきました。
毛利先生は、あの無駄に明るい所から考えられないくらい、ネグレクトされた子供時代でした。
妹尾さんも、家庭的に今受難の時期。頑張ってきりぬけてほしい。

毛利さんに 「給食にむてない」といわれた主人公ですが、私はそうは思いません。
むしろ、いろんな個性をもった職員だからこそ、上手くいってる面があると思います。
団体を中心に考えながらも、個人に向けた献立も考える 。それで いいと思いますが・・

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シリーズ化というけど、シェフの道を行こうとすれば、後、一冊くらで終わりそうだけど^^;;
どうするんだろう
posted by kiyorin at 00:03| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月14日

ピリオド

ピリオド (双葉文庫) [文庫] / 乃南 アサ (著); 双葉社 (刊)
「ピリオド」  乃南 アサ 著   双葉文庫
離婚して一人暮らしを続けるフリーカメラマン宇津木葉子のもとに、大学受験を迎えた
甥の彰彦とその妹理菜がころがりこんできた。そんな時、不倫相手である杉浦の妻が殺されて…。
日常に倦んだ心のカタルシスになる静かな物語。
(MARC データベースより)
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長かった・・のに、小説の中では、ほんの、3,4ヶ月の出来事です。
しかも、ミステリーらしい事件もなく、ただ、日常の生活が流れていくなかで、主人公の
葉子の内面が、延々とかかれてあり、帯の広告どおり、
”やめられないとまらない 読みはじめたら徹夜覚悟!” で、夢中になって読みました^^;
これは、読む人の立場、若いか年配か、子供がいるかいないか、男か女かで 捉え方が極端に
かわってくる物語かもしれません。

1999年に発刊されたものなので、今だと、”女性が一人で生きる”事について、
世の中のとらえかたも、かわってきてると思います。

登場人物の中で、とにかく男性が、だらしないにつきる。
病気(不治)で入院中の主人公の兄は、健康な時も、癇癪もちで、裏表があり、わがまま
(若い頃を思い出す主人公が、兄との思い出に良いものが一つもないというのも珍しい)

主人公・葉子の不倫相手・杉浦は、自分が不倫しているにもかかわらず、妻の不倫を許せず
殺害まで考える。思うに、杉浦は、”平和な家庭をもち、不倫相手とも適当に遊んでる
大人でカッコイイ自分”が好きであって、葉子のことも、妻の事も愛していたわけじゃない。
きがします

葉子の別れた亭主も”これ以上一緒に暮らしたら、君は僕を憎んでしまう。。”って
別れの理由。いったいなにそれ?男は、別れるときもいいかっこしい なんだな。
葉子が、”他に愛人がいるからでしょ?”と追求しないのは、2回の流産で 気後れがあった
のかな・・

2大ダメ男、プラス、甥の彰彦も、故郷も両親も過去も捨てるといいながらも、大学はその
捨てるつもりの両親のお金でいくし、状況後は伯母に生活の面倒をみてもらう気持ちがある
”あんた何様?”のお子様です。
妹の理瀬も感情の起伏が激しいですが、彼女にはそうなるだけの複雑な事情があった。
で、母親の志乃は、「こういう母親ってよくいそう」という感じです。
”自分はこんなにつくしてるのに、ひどい仕打ち!!”
で、都合が悪くなると、女の武器・泣きで 結局、自分の思い通りにする

こうやって書き出すと、美化のない等身大の人物ばかりで、だからこそ
人間模様が変化しながら、ゴタついていくのが、ちょっと読んでいて
むなしかったかな。。

葉子が写真に新たの希望を見つけるのが、唯一つのなぐさめかな

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2014年04月08日

黄昏の百合の骨

黄昏の百合の骨 (講談社文庫) [文庫] / 恩田 陸 (著); 講談社 (刊)
「黄昏の百合の骨」  恩田 陸 著   講談社文庫
強烈な百合の匂いに包まれた洋館で祖母が転落死した。奇妙な遺言に導かれてやってきた高校生の
理瀬を迎えたのは、優雅に暮らす美貌の叔母二人。因縁に満ちた屋敷で何があったのか。
「魔女の家」と呼ばれる由来を探るうち、周囲で毒殺や失踪など不吉な事件が起こる。
将来への焦りを感じながら理瀬は―。
   (「BOOK」データベースより)
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これも一つのスプリット作品というか・・「麦の海に沈む果実」を読めば、もっとおもしろいです。
私は、既読だったので、最後の展開は納得ですが、この本を始めて読む方は、ヨハン君とその
対抗勢力とか、校長先生のオネエな部分とかが、いまひとつ理解できないかもしれません。

アマゾンのレビューを見ると、酷評もありましたが、私はおもしろかったです。
前に読んだ「夢違」もそうですが、不条理としりつつも、その世界にどっぷりはまります。
ミステリーの要素もありなんで、「ジュピターは何?」と最後まで疑問におもいつ
一気に読みました。
結局、自分の娘も信頼しなかった祖母は、一生が修羅の道だったのでしょう。
○子の豹変ぶりに、びっくり。
稔は、本当に頼りになる。亘は、こういう裏のある生活にはむかないのでしょうね。
でも、アメリカで起業するなら、いろいろ知らないといけないのでは、とも思いますが

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2014年04月04日

光待つ場所へ

光待つ場所へ (講談社文庫) [文庫] / 辻村 深月 (著); 講談社 (刊)
「光待つ場所へ」   辻村 深月  著  講談社文庫
大学二年の春。清水あやめには自信があった。世界を見るには感性という武器がいる。
自分にはそれがある。最初の課題で描いた燃えるような桜並木も自分以上に表現できる学生は
いないと思っていた。彼の作品を見るまでは(「しあわせのこみち」)。
文庫書下ろし一編を含む扉の開く瞬間を描いた、五編の短編集
(「BOOK」データベースより)
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この作家さんの「ツナグ」がおもしろかったので、読んでみたのですが・・

この5つの短編は、他の話しのスピンオフのような物語を集めたそうです。
そのせいでしょうか。いまひとつ、物語にはいりこめませんでした。

「しあわせのこみち」・・・正直「????」です。内省的な話しばかりなんで、ついていけなかった。
主人公は、田辺君に告白するのだけど、この人、私は好きでない。
「俺は絵の才能はある。将来、有名になる。まあ、今は描いてないけど」
みたいな言葉こそなかったけど、才能に奢って努力しない人は、その名声は長続きしないでしょう。

「アルファルト」平たく言っちゃうと、失恋旅行だな。
昭彦は、おとなしく人がいいのでしょう。だから、八方美人の揶揄される。
友人関係と失恋に疲れ、ベルリンで孤独を味わうためにきたものの、彼を癒したのは、言葉は通じない
けど、やはり人とのふれあいでした。

「チハラトーコの物語」病的とまでもいかないけど、虚言癖のあるトーコが、人生の分岐点で
方向転換の勇気を出した話し。。かな。確かに、磯山ミオは傍目には痛いけど、生卵を何個も
ぶつけられて、何人もの”やめれ”コールを受けるほど、ひどくないと思う。
ミオにまとわりついて、携帯で写真とってる人達までも、雰囲気でミオを糾弾する側になる。
こういうとこ、怖いです。

「樹氷の町」この話しが一番、わかりやすかったです。松永君は、天才だけど、それ以上に
努力ししかも謙虚。でも感情を押し殺しすぎ、友達もいない。合唱の練習を通じて出来た
友情の話しが、さわやかです。


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posted by kiyorin at 23:13| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月02日

3月の読書のまとめ

2014年3月の読書メーター
読んだ本の数:12冊
読んだページ数:3934ページ
ナイス数:183ナイス
http://book.akahoshitakuya.com/u/31357/matome?invite_id=31357

■まぐだら屋のマリア (幻冬舎文庫)
生きて罪を償うって、ヨハネさんのような生き方でしょう。悪夢と罪悪感でボロボロになりながら、
死に逃げる事を良しとしない というストイックな生き方。主人公のシオン、マリア(マグダラの)、
マルコ、ヨハネとイエスの弟子の名前です。女将さんの苗字が、
桐江=キリエ(ミサで歌われるあわれみの賛歌)でしょう。。 キリスト関係の言葉満載です。
読了日:3月1日 著者:原田マハ
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/36054068

■閉ざされた時間割 (ハルキ文庫)
確か、中学生の時に読んだはずなのに、すっかり忘れてます^^;;おもしろかった。
解説にはジュブナイSFとありましたが、小学生〜中学生対象の小説かな。大人になって読んでも、
SFでもホラーッチックで怖かった。
読了日:3月3日 著者:眉村卓
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/36140689

■昨夜のカレー、明日のパン
「癒された」という気はしないけど、(テーマが重い)、少しずつ一樹の死を乗り越えていくのが
いいかな。”人間関係でもなんでも、世の中、変わらないものはない”という無常観と、
人は戦っているのだな
読了日:3月4日 著者:木皿泉
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/36146754

■アヤンナの美しい鳥 (メディアワークス文庫)
ジャケ買い^^;。とにかく、話し全体が重い。ずっと、アヤンナが侮蔑されるか、虐待された過去、
リリエンの少女小説にしてはすごすぎの過去、ところどころに幸せな生活の描写があり、
「さあ、どうやって二人は幸せになるのか」と 期待して読んでいたら・・・・(泣)
確かに希望通り、鳥になったけど、二人は夫婦として幸せにくらしたとさ 的な結末を私は
期待してました。ちょっと残念かな。
読了日:3月6日 著者:マサト真希
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/36196747

■私が当家の執事です (ビーズログ文庫)
ひさびさの剛 しいらさんの小説。おもしろかったけど、ちょっと単調だったかな。
大きな事件になる前に、パリスが未然に防いだし・・イギリスの貴族の使用人の有り様が
わかっておもしろかったです。これだけ大人数が働いているとは、びっくり。
(まあ、インドに荘園をもつ大貴族だからでしょうが)この巻は、”顔みせ”くらいかな。次に期待
読了日:3月7日 著者:剛しいら
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/36243741

■百姓貴族 (3) (ウィングス・コミックス)
ちょうど、地元の新聞でも、旧サイロの現実について特集してたので、タイムリーでした。
酪農地帯から離任して数十年、いまだに。車で郊外を走ると、牧草を刈る季節は、
「いい天気にめぐまれますように」と願わずにはいられません。
読了日:3月13日 著者:荒川弘
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/36403690

■フラッシュ・ポイント: 天命探偵 真田省吾4 (新潮文庫)
「普通、死んでるだろう・・」的が状況も、力でねじ伏せ、驀進していく真田省吾君。
そんな彼が志乃の手を握って、力なく弱音はくとこは、母性本能をそそられます^^::
それにしても、国家的なテロね・・あるかも。
読了日:3月14日 著者:神永学
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/36426263

■ひぐらし神社、営業中 (ポプラ文庫ピュアフル)
こちらが思っているほど、コミカルではなかったですが、登場人物がみな個性的で
おもしろかったです。おそなえよりなにより、神社が心の故郷になるのが、現代の神様にとっては、
一番、うれしいことなのかも
読了日:3月18日 著者:東朔水
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/36532670

■夢違 (角川文庫)
怖い場面、結構ありました。防犯カメラにだけ映っている結衣子とか、ホテルで窓をみてると
、後ろ側に結衣子が。。同じ夢を何度も見るのも悪夢とおもう。
ドビュッシーの「沈める寺」はいい曲ですが、毎晩、凶事の予知夢の始まりでかかる音楽ってのは、
怖い。でも、最後がわかりません。結衣子はもう死ぬ間際のような記述があるのに、
最後はハッピーエンド?野田さん、奥さん、どうしたの・・・
読了日:3月21日 著者:恩田陸
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/36607371

■Another(上) (角川文庫)
最初は、マッタリ読んでいたけど、だんだん引き込まれてきた^^;物語が進むにつれ、
怖さ満点。原因のわからない呪いのような連続する災厄。正体がわからないから余計怖いうえに、
まだ、止まらない。今、下巻、読んでます。感想は、それからかな(どう、収集つけるのか・・)
読了日:3月27日 著者:綾辻行人
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/36739352

■Another(下) (角川文庫)
下巻は一気読み。まあおもしろかったけど、本当にご都合主義なのは、ホラーだから、
論じても無駄ね。怖いのは、まだ根本がわからないから、次の年もあるかも ってとこ。
ところで、ツルハシは重いです。中学生にもてるかな?
読了日:3月27日 著者:綾辻行人
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/36744715

■夢うつつ (文春文庫)
短編つきエッセー?かな。6つの話しで出来てます。”次はどうなるんだ!”というような
緊迫感はないですが、まったりとおもしろいです。
読了日:3月31日 著者:あさのあつこ
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/36863986


▼読書メーター
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posted by kiyorin at 00:49| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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