「ペテロの葬列」 宮部みゆき 著 集英社今多コンツェルン会長室直属・グループ広報室に勤める杉村三郎はある日、拳銃を持った老人
によるバスジャックに遭遇。事件は3時間ほどであっけなく解決したかに見えたのだが―。
しかし、そこからが本当の謎の始まりだった!事件の真の動機の裏側には、日本という国、
そして人間の本質に潜む闇が隠されていた!あの杉村三郎が巻き込まれる最凶最悪の事件!?
息もつけない緊迫感の中、物語は二転三転、そして驚愕のラストへ!『誰か』『名もなき毒』
に続く杉村三郎シリーズ待望の第3弾
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正直、あっというまにバスジャック事件が終わったので「???」でした。
なぜ、こんなに厚い本?
(ここからはネタも出てきますので、未読の方はご注意を)
事件の後、自殺した犯人から慰謝料として、お金が送られてきます。
で、事件の人質になった人が集まって、どうするか相談するのですが。。。
まず、事件から、バスジャックの”人質仲間”は、妙な連帯感が出来て、
お金は、とりあえず、そのでどころを調査、バスジャック犯の思惑も調査、という
方向にいくのですが、・・・
杉村三郎は 2度も事件に巻き込まれ、2回目は、子供を人質にとられた。
それでも、”自殺した犯人の身元と、周辺の洗い出し”に奔走するあたり、やはり
家族のことは、頭にないのかな?と・・
面倒な事になりそうなら、即、警察に届けるのがスジ。他の人たちと一致する必要もないはず・・
まあ、それをいったら、はじまらないのだけどね。
結局、そんな所も、妻にとっては、不安と不満のタネだったのではないかと思う。
それにしても、妻の菜穂子のとった態度は、何?ってかんじ。
自分で不倫しておいて、「別れるのはあなたのため」だなんて・・
三郎も、声を荒げて反対するも、”会長の娘婿”であることに、窮屈さを感じてることを
つかれると、黙ってしまいます。つまり、そうでない自分のほうが、楽に生きれそうだから。
若いときに、恋に恋するような菜穂子が、結婚し子供を生んで、ままごとみたいな生活に、
菜穂子は、ようするに”飽きた”のでしょう。
今度は、夫を自由にしてやる、けなげな妻役を演じてみる。
で、肝心の事件のほうだけど、被害者が加害者でもある、このマルチ商法は、難しい問題ですね。
自己啓発セミナーのようなやり方の社員研修、昔、ニュースでとりあげてたけど、はやっていたのか
肯定的な解説が多かった覚えがあります。
(私は、あんな新人研修する会社はごめんこうむる と思ってましたが)
それが、マルチ商法につながっていったとは、しらなかった。
帯の広告に、”悪は伝染する”は、まさに怖いです。
悪も悪意も伝染。特に悪意のほうは、ネットを通じての誹謗中傷がすごい。
3人を槍玉にあげたのも、人質の住所指名がしれてるのも、ネット。
調べるほうは、好奇心半分なんでしょうけどね。
高齢者とおもに、学生もマルチ商法の被害者になりやすいと、きいたことがあります。
(何かの小説に、一念発起して仕事を始めた主人公が、実はそれがマルチで
在庫の山に囲まれ、精神的に追い込まれる話しでした)
”騙された”とわかればいい。
摘発されてもまだ信じてる人もいそうな商法は、一種の新興宗教みたいだ。
さて、離婚しされた三郎、よりを戻すことは、ないでしょう。
(菜穂子さんから、ああはっきり”浮気”を告白されて、我慢できる男はいないと思う)
北見一朗さんのあとをうけ、私立探偵?になるのか?
うmm^^;;無理っぽいきが。。。私立探偵をするには、人がよすぎるというか、
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posted by kiyorin at 00:27|
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